FABの地位向上に向けた歩み
協同組合広島県鉄構工業会理事長
私が、理事長に就任して、3期6年が経過しました。
ここで、就任当初に掲げた「我々鉄骨加工業者=FABの地位向上」に向けて行った色々な取り組みを振り返り、検証してみたいと思います。
公共工事における鉄骨工事予算作成用の下見積単価入力作業の「有料化」
平成27年1月1日に制度を発足させました。当初は、設計事務所等の側の抵抗もありましたが、制度の周知と粘り強い説得を繰り返すとともに、責任ある成果物の提供に心がけた結果、ようやく制度の定着を見ることが出来ました。
この制度により、設計事務所等に対してFABの持つ技術的ノウハウの価値を認めさせた結果、これまでのFABとの関係が見直され、対等な関係構築に向けて大きく動き出しました。
文字どおり「地位向上」の直接的な効果が出ています。
鉄骨加工技術に関する研修・講習及び研究開発を通じた対外的PR
鉄骨加工の新工法等に関する行政関係者との合同勉強会を定例的に開催し、行政関係者に向け、FABの社会的役割と技術力の理解促進に努めた結果、行政との距離が大きく縮まって、組合行事への県・市幹部の来賓出席も恒例となり、行政への意見具申の確かな道筋をつけることができたと感じています。
また、日本建築学会中国支部鉄骨製作部会に、組合の若手技術者が積極的に参加し、鉄骨製作技術について、学識経験者や構造設計者と対等に議論や研究を重ね、その結果を学会発表すること等により、FABの技術力を広く対外的にアピールすることとなりました。
さらに、レーザー孔開がJASS6に搭載されるなど、その成果はFABの経験値として蓄積された技術を学術的に裏打ち・普遍化することにも繋がりました。
共済商品に関して組合員統一価格の設定とともに、新商品の開拓と品目拡大を図り、組合員の利便性向上を推進
共済商品については、販売店に営業努力を促して売上拡大を図るとともに、組合行事等を通じた商品紹介・PRの場の設定など、多様な方法で新商品の開拓と品目拡大に務め、組合員の利便性向上に務めました。その結果、組合に入る共済手数料も大きく伸び、組合の財政基盤充実にも寄与することとなりました。
今後も、こうした取り組みを継続・拡充して、高まりつつあるFABの社会的地位の「確立」に繋げたいと考えます。
引き続き、組合員各位のご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い致します。